白珠の巫女------STAGE3 露見

「駕屡羅の奴、やってくれたわね………!開演時刻くらい、守りなさいよ……」
 溜息を多分に含んだ声で、煬爛帝は魔城の窓から景色を覗いた。先まで真紅だった街並みは、今見事な漆黒、しとしとと闇が息衝いていた。
「何らかの『規則性』、不揃いな『連鎖』、然り。……それを失っては良い作品は出来ない、出来上がらないッ!!!」
 あらぬ処を叩き、煬爛帝は息を荒げた。城の中は変わらずにほの暗く、その中で紅茶の香と鍵盤楽器の音とが混じり合うのだった。けれど退屈の気だるさ等は微塵にもなかった。
「あいつは、あいつは本当に何を考えているの……!?自分のした事の意味を分かっているの……!?」
「煬爛帝様、」
  猛将の指が止まった。隆起を繰り返していた白鍵黒鍵は、静まり、夜想曲を紡がない。その中で顔に手を当て震える煬爛帝を、猛将は見ていた。
「落ち着きましょう。騒いでも仕方がありませぬ」
「分かっているわよッ!!!」
 声を張り上げた。鼓膜の震えが猛将の眉間を歪ませる。眼の前の女帝は、涙すら滲ませていた。
「分かっているわよ、けれどッ!落ち着いてなんていられるもんですか!!『規定』を破ったのは駕屡羅だけじゃないのよ、私達『幻路五上廠』なのよ!?」
「ええ、その通り」
 自分の発した言葉に、猛将もまた溜息を吐いた。――煬爛帝が言わんとしている事は全て、猛将にも把握できた。彼女の抱いている『危機感』、『恐怖』、『焦り』、全てが同等に、それ以上に理解できた。
――我々は『規定』を破ったのだ。それ相応の『報い』は、覚悟せねばならない。
「その通りです。ですが、我々はやらねばなりません。……『芸術家』故に」
焦っている。けれど、それは決して表してはいけないのだ。そう思う。自分は冷たいままでいなければならない。でなければ、でなければ……
「……『天使の輪』はどうなっているの?」
 周囲に眼を配らせながら煬爛帝が問うた。
「津具不天が先から取り掛かっております。あと半刻……いえ、暫し」
「……そう」
 煬爛帝の指先は忙しなく動いていた。
「猛将、貴方は『魔界の扉』を開きなさい。魔界から魔物どもを招いて、『天使の輪』完成まで少し時間を稼ぐわよ。私は津具不天の所に向かうわ。……殺微、居る?」
「ハイ、ハイ」
 在らぬ所から声がした。見やれば其処に一つ目一つ。仄かに光る朱色の眼。傍目一見、漆黒のピエロのようなその出で立ち。光の者の顔に、闇の者の眼。
「貴方は、脚本通りに」
 煬爛帝の言葉に、力なく殺微の眼が大きく広がった。
「頼んだわ」
次いで溜息を漏らした。滅多に見ない女帝の姿であった。猛将は、その細い目を更に細くし、その溜息で霞んでしまいそうな世界に背を向けながら階段の方に向かった。
ちらりと横目に、腕に臥した煬爛帝が映った。






 肌寒い。温もりなど何処にもない。薄明かりも今にも消えてしまいそうだ。全てが押し黙り、停止する。そんな地下牢の一角で鳶飛は息を潜めうずくまっていた。
 思えばまだ時間はそんなに経ってはいない。青と白の鎧の侍に斬られ、気付けば此処にいた。
(馬鹿げた話だ)
 『大将軍を殺す』だなど、気違いも甚だしい。自分で口にして呆れる。それに、此処はその大将軍のいる『御所』だというのに。思えば遥々、良く此処まで来たものだと思う。
そもそも、此処まで辿り着けるとは思ってもみなかった。その前に死ぬつもりだった。心のどこかでその想いは確かに在ったのだ。自分にはもう何もない世界だった。既に終わっていた。仲間から、家族から裏切り者の札を貼られたその時から、鳶飛の中で全ては終わっていた。
暗空に小刀の切っ先を突きつけられたその時、死の恐怖と共に何か喜びに近いものを感じたのも事実だ。口惜しかったが、仲間の手で死ねるのならそれも悪くないとも思えた。どうせ死に向かって走るだけの人生ではあったから。だから正確には大将軍を殺しに来た訳ではない、殺されに来たのだ。過去の自分の弱さと共に、全てを一掃して欲しかったのだ。
けれど屏陣丸に、あの白い若武者に出会ってから確かに何かが変わり出した。終わった筈の人生は、再び意味を持って動き始めた。――屏陣丸アイツは、希望なのだ。
狭い廊下に取り付けられた弱弱しい灯りを見て、鳶飛は目を細めた。
「気分は如何だ?」
 階段を降りる音と共に声。鳶飛の身体は過剰に反応を示した。見ればニ・三の連れと共に派手な鎧の男が此方に向かってきている。鳶飛は、凍り付いた。
「………ッ!?」
「御主か?私を殺すと嘯いたのは」
 男は悪戯じみた笑いを浮かべた。鎧に付いた蝶の様な翼、甲虫を思わせる造り、そして目を引く仰々しい『髭』。
「……大凰帝大将軍ッ!!!」
 思わず目の前に立ちふさがった格子を握る。隔てた奥に立つのは『頂点』、そう、『頂点』である。自分が追い求めてきた存在が、此処にある。そうだ、自分は……
 大きく目を見開き、鳶飛は身体を震わせた。
「付いて来い」
 大凰帝が手招く。気付けば傍にいた連れの者が牢の鍵を外し、中に入ってきた。両脇から腕を捕まれたまま鳶飛は引きづり出され、ワケのわからないままに足を進めていった。
「……如何する気だ?!」
 大凰帝は答えない。周りの者達もまた、無言のまま歩みを促す。頭の中で、ポツリと『処刑』という言葉が浮かんだ。
 為るままに従い、外に出た。それ程時間は経ってはいないものの久々の外だ。地下に比べたら空気もいい、思わず呼吸を深くする。暗がりの空を見ると、未だ夜は明けないらしい。漆黒の闇の中で一つ浮かんだ満月を見て、目を細めた。
 更に進んで、様子は一変する。鎧を纏った武士達がうじゃうじゃと集まり、旗すら立て陣取っている。只事ではない。訝しく周囲を見渡していると、見慣れた男が大将軍の方へと近づいてきた。……自分を斬った、あの侍だ。
「大将軍様!」
 鳶飛には目もくれず、険しい顔つきで男は近づく。それとは裏腹に大将軍自身はあのにや付いた顔を変えはしない。
「まだ動いては為らぬというのですか!?ご覧ください、魔界の化物どもがあそこまで迫って来ているのですよ?!」
「まだだ。まだ引き付けろ。状況はどうなっている?」
「……原因不明の火炎は収まりました。炎は破亜民我夢の中心から円を描き、確認出来ただけでも六区画は半壊させた模様」
「そうか。よし……」
 男が言う様に、向こう側から何かが来るのが分かった。次第にその姿は砂煙と共にハッキリとして、耳も地鳴りを感じる。大きい。……半端ではない数の魑魅魍魎が、群れを成してやって来ているのだった。
 と、抑えられていた両腕が急に放たれる。大将軍は顔を此方に向けた。
「御主、名は何と言う?」
「……鳶飛」
「ほう、面白い名だ。鳶飛よ、鎧の方は直しておいた。早く身に纏え」
「なっ……?!」
 見れば、没収された筈の鎧がそこにあった。見慣れた筈の鎧、だがしかしそこにあるのは、すっかりと血の汚れも傷も消えたモノであった。
「御主にもこの戦に参加してもらう。文句は言わせん」
「………!?」
 言うべき言葉を見つけられなかった。何かを出しかけた頃には、大凰帝は既に此方に背を向け、吼えていた。
「皆の者、覚悟は良いな!」
 大将軍の声に武者達が皆一斉に呼応する。各々の刀を掲げ、声を上げ。
「明烈、私が道を開く。その後でお前が先陣を斬り一気に駆け抜けよ」
「……ハッ!」
 傍らの男は大将軍の言葉を大きく復唱し、そしてまた何かを付け加えた。恐らくは作戦の類ではあったのだろうが、鳶飛の耳には届いてはいなかった。そして皆が皆、大将軍を中心とするように動き、両脇にそれた。向こう側からは最早肉眼でハッキリと分かるくらいの近さまで化物が迫って来ている。どれもこれもが気持ちの悪い容態であった。
「月は、月は出ているか?」
 大凰帝が叫び、空を仰ぎ見る。浮かぶは満月、燐然と輝く。それを確認するとその鎧に付いた蝶翼が大きく広がり、光りだした。周囲の武者達もざわつく。
「いざッ!!!!!!」
その声とともに光り輝く鎧を纏った大凰帝の身が一気に加速し、化物どもの中に飛び込んで行った。
「あれは……」
美しい。
思わず鳶飛は息を呑んだ。……金色の光が周囲を彩っている。この漆黒の街に、一瞬にして光がもたらされたのだ、輝かしいその『燐粉』によって――!
 高速で移動する大凰帝のその身から溢れる『燐粉』が風に舞い、宙に漂い、そして化物どもに付着する。光り輝く粉に覆われた空気の中で、次々と、『爆発』が生じる。
「あれが、『月光蝶』……」
 化物たちの断末魔の咆哮の中で、鳶飛はその景色に見入った。次々に駆け出していく武者達の背を見ながらも、何か心の中で震えるものを感じていた。

 




彼方から音が聞こえる。大きな音が聞こえる。ただその音に、空牙は黙って聞き入った。
 黒い画面に群がる紅。それと轟音。燃え盛る木々。変わり映えのしない森の景色。熱い臭気。呼気と共に焼ける喉……
 そこで気付くのだ。先までいた筈の父と母がいない事に。戸惑い、一度に恐怖が押し寄せる。叫ぶ声は、四方を紅蓮に囲まれたその中で消え失せる。そして木の臭いに混じり、一つ、異臭が混在する事に気付く。足早にそれを追い、辿り着いた先に見つける、巨木に圧し掛かられた二つの黒い『塊』。その臭いが骨肉の焼けた臭いであり、所々に残った布切れの具合から空牙は全てを理解した。目は自然と零していた。……涙で炎が消えようか?
 そしてそのまま立ち尽くす間も無く、周囲の赤紅は一気に怒り、その距離を縮め、空牙に襲い掛かった。紅く、紅く、何処までも紅く、それはまるで此の世のものとは思えぬ。炎が全身を覆い至極の苦痛が駆け巡る。
紅!
紅!
そして黒!
これが、紛れもない地獄なのだ!!!

「空牙!!」
 声に気付き、身を跳ねた。見れば磁武が、傍らに百式を抱え此方を睨んでいる。そうだ、俺は百式を探しに来て――
「……聞いているのか?」
「……すまン」
 磁武の声は明らかに尖っていた。何がそうさせているかのは分からずとも、その敵意が自分に向けられていることは容易に想像できた。その緑硝子の下から覗く眼も穏やかではない。
「……敵が動いた。お前は早く本隊と合流しろ。それと何故か分からんが無線が通じん!よって百式は俺が直に運ぶ。その方が早い。後で直ぐに合流する」
 苛立たしく百式を方に担ぎ、磁武は舌を鳴らした。
「………」
 また此方を見る。
「……らしくないな」
「あン?」
「……火か?」
 磁武の言葉に、空牙は口を閉ざした。出すべき言葉が見つからない。一度に何かが塞ぎ込んだ。――火!
「……なンでもねぇ。大丈夫だ」
「……今日のお前は気に入らん」
 吐き棄てるように、言う。どうしようもない憤りだけが伝わって来る。そのまま磁武は跳び、姿を消した。
(らしくない、だと?)
らしくないものか。いつも通りだ。何も変わっちゃいない。唯一時、心を乱したそれだけだ。今は落ち着いている。辺りにはもう炎はないだろう?あるのは闇だけだ。黒い、何処までも黒い、闇……
「クソッ!!!!」
 胸の奥に突っかかっている『何か』。決して取り除けない、不純物。恐れているのは火ではない、炎ではない。恐ろしいのは、それを通じてやって来る過去だ。それを思い出すことだ。
 進む筈の足は動かない。今、崩れかけた家を幾つか越えたその先では、現に仲間が刀を抜いて命を張っているというのに。
(そこまで分かっときながら何故行かねぇ!?)
 聞こえているのだ、この地鳴りも、咆哮も、勢いづく合戦の音も。力強く固めた握り拳が、弱弱しく思えた。
 心の中で、未だ火は燃え続けているのだ。それが身体から力を奪う。生きようとする意志を奪う。……そう、死に掛けているのだ。
「畜生……!」
 その焼け爛れた顔を隠す仮面の下から、ポタリと雫が垂れ落ちた。最早いつもの自分が此処には居ないことを空牙は痛感した。
 このまま死んでしまいたい。この闇に飲まれて、溶けて、消えてしまいたい。俺は、あの時死んだのだ!あの業火に焼き尽くされて死んだ筈なのに……
「醜いね。ズルズルベタベタ這いつくばって、醜いね('A`)」
「……誰だ!?」
 声。思わず振り返るも、姿はない。右も、左も、向き直しても、姿はない。
「結局君は駄目人間。火だとか炎だとか、心傷トラウマの所為にして逃げる口実を作ってる、だぁけ……キャハハハ!」
 気付けば『それ』は傍らにいた。漆黒の、さながら道化師の格好をした、珍妙な顔の男。『光の者』特有の顔立ちに『闇の者』特有の眼。ニタァと気味悪いその笑みに空牙の瞳孔が広がったその時に、何かが空牙の胸に突き刺さった。
「……ッ!!?」
 手。
刺さったのは、手である。男の手が空牙の胸元に深く突き刺さり、そして蠢く。
「いいねいいねでうってつけ。準備万端『埋め込んだ』ぞ。君はすっかり、素敵な玩具」
 身体の震えが止まらぬまま、かつ、自由が利かない。冷たい汗を全身に掻き、空牙は男を見た。
「手前……!!」
「別に死にはしないさ、けれど、死ぬより辛いことが待ってるかも、よ!」
 男が台詞をほざいた瞬間に、空牙の鼓動がビクンと鳴り、それっきり目の前を暗闇が覆った。……燃え残った炎を映して。






ほぼ薙ぎ払われた化物どもの残骸を踏みつけながらも斬り進み、明烈は前を目指した。後方に数十名の猛者達を率いながら、駆け進む。
「全く、大凰帝様も無茶をなさる……」
「『変人』だってのは前から知っていたろうによ」
 同じく横を走る雌雄が鼻で笑う。最もだ、最もではあるが、しかし、
「だからと言って褒められたものではない」
「確かにな。まぁおかげで随分楽に進めはするがね」
 先陣を斬る、と言っても障害がこう疎らにしかいないのでは余りその意味を成さないようにも思える。強いて言うなら一番先に死ねと、その程度のものか。いささか安い命ではあるが、できるなら足掻きたい所である。
「なんだよ、案外楽に済むんじゃねぇのか?敵ッつっても確か五人だろ?頑駄無軍団総動員してんだ、負けるわきゃねえって思うんだがね」
「確かにな……」
 そう、その通りだ。大した話ではない。高々五人相手に、数百数千もの人間が動くのだ。負ける理由が見当たらぬ。ただあの魔城の天守閣に、二つの『鯱』を交互に取り付けて暴終空城その存在を消失させてしまえば良い、それだけの事だ。城までの距離は半里もない、走れば直ぐ、だ。
如何って事はないのだ。何も問題はない。
(だが、それがかえって不気味なのだ)
 相手だって分かっている筈なのだ、無数の化物を野に放した位で大した意味を成さない事を。此方の戦力を知らぬ筈もない。だとすれば、
「足止め、か」
「アン?」
 敵は何か手を隠している。それも、決定的な一打を。これはその為の布石。
「……おい」
雌雄の足が止まる。怪訝に明烈が見やると、なにやら彼方を指す。見やれば、そこに、巨大な輪。
「……何だ、あれは?」
 その巨大な『輪』は、大きく、破亜民我夢の街全体を飲み込む様にして、暴終空城の上に掛かっていた。輪の中に更に輪が食い込み、幾重にも重なる。金色に光るその姿は、例えるならば
「『天使の輪』?」
後に続いて来た武者達も足を止め、その異質さに気付いた。『輪』は動いていた、その中心に一つの部屋のようなものを残し、その周りを、幾つも廻っていた。

と、

「ッッッ!!!!!!?????」
 突如、音波にも似た『何か』が明烈の鼓膜を破りかけた。思わず耳を塞ぎたくなる様な『雑音』。視界は揺らぎ、直接脳が痛み出す。
 それが音なのか、何なのか。まるで耳鳴りのような心地だ。けれど何となしに、それが『歌』であると感じられる。理解できぬ言語、そして歌い手は女。何故だか直感がそう告げる。この異質な『音』は、『歌』は、
「か……っ!!!」
頭が、割れそうだ。嗚咽に似た感情を抑えながら辺りを見渡す。雌雄も似たように苦しみ喘いでいた。皺の寄った眉間のまま此方を見、あの『天使の輪』を指す。そうだ、そうに違いはない。
「明烈……!!コイツは………やばいぃぃ!!」
 雌雄が唸る。後ろに続いていた筈の武者達も、同じようにもがく。けれど、気にかかるのはその内様子の異なる数名、目と口を見開いたまま立ち尽くしている者と、まるで赤子のように気を狂わせている者がいる事。
「どうする……このまま……じゃぁぁぁぁ!!!」
顔に手を当てがって、何とか苦しみを逸らそうとするも、上手くはいかぬ。分かっている、この『歌』は、確実に自分達の精神を蝕んでいるのだと。何とかしてあの『天使の輪』を止めねば。
(………?)
 耳鳴りに、『歌』に混じって異質な音が聞こえる。これは確実に鼓膜を揺らす、きちんとした『音』だ。ゆっくりと霞み行く意識はそれを捉えた。

ちりーん。
ちりーん。

(……鈴?)
「す……すぅずぅ……」
 音と、声のする方を見やる。後方からだ。苦痛の思考の中で、一瞬冷たいものを感じた。知っている声。聞きなれた声。先まで、聞いた声。
「鈴の音がぁ……俺…頭ン中…ぉぉぉお!」
 『彼』は、顎先を高く上げ、天を仰ぎ見るかのようにして此方に向かって歩いてきている。手には身の丈ほどもある巨大な大斧を引きづり、そして、その片手には、息絶えた武者の首。
「鈴が首……首……!!」
 何の躊躇いも無く『彼』は又しても地に伏せた武者の首を撥ねた。明烈は思わず目を細めた。飛び交う血飛沫を受けても何ともせずに歩み続ける。
「空牙……?!」
 炎の様に赤黒いものを浴びた空牙が、其処にいた。

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